介護保険とは?仕組み・自己負担割合・申請の流れをわかりやすく解説

介護・老人ホーム

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この記事でわかること

  • 親の負担割合が1割から2割に上がった理由と、確かめ方
  • 子が代わりに申請できるか、持っていくもの、5ステップの流れ
  • 認定の有効期間と、更新の申請はいつから出せるか
  • 介護保険の仕組みと、限度額を超えたときの負担

まず結論

親の負担割合が上がったのは、前年の所得が基準を超えたことが理由です。負担割合は毎年、前年の所得で判定され、8月1日から新しい割合になります。

確かめるには、7月中旬ごろ届く「介護保険負担割合証」を見てください。疑問があれば、市区町村の介護保険窓口で確かめられます。

要介護度ごとに使える上限額(区分支給限度額)を超えた分は、全額自己負担です。子が代わりに申請することもできます。

限度額を超えた分や、介護保険ではできない部分は、保険外のサービスで補う方法があります。24時間365日対応のオーダーメイド介護サービスで、外出の付き添いや家事全般など、介護保険の対象にならない場面を頼めます。

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「親が転んで入院した。退院後に介護が必要かもしれない」——そう突然告げられた日、わたしは介護保険のことを何も知りませんでした。

健康保険とは別に保険料を払ってきたはずなのに、どう使うのか、いくら負担するのか、まったくわからなかったのです。この記事では、同じ状況の子世代の方に向けて、負担割合の調べ方、申請と更新の流れ、仕組みの基本を整理します。

介護保険とは——財源と被保険者の基本を押さえる

介護保険の被保険者区分と財源構成の図解

介護保険は2000年に始まった公的制度で、財源は公費50%・保険料50%で成り立っています(厚生労働省「介護保険制度の概要」)。保険料のうち、65歳以上(第1号)が23%、40〜64歳(第2号)が27%を負担します(第9期・2024〜2026年度。東京都北区の案内による)。

区分 対象年齢 保険料 使える条件
第1号被保険者 65歳以上 年金から天引き(全国平均月額6,225円・第9期・厚生労働省) 要介護・要支援と認定されれば原因を問わず利用可
第2号被保険者 40〜64歳 医療保険と合わせて徴収 16特定疾病(関節リウマチ・初老期認知症など)が原因の場合のみ利用可

子世代が気をつけたいのは「第2号は原則として介護保険を使えない」という点です。親が65歳未満の場合、特定疾病に該当するか確認が必要です。

自己負担割合——親が2割・3割になる条件と調べ方

親の負担割合が1割から2割に上がったときは、前年の所得が基準を超えたことが考えられます。割合は前年の所得をもとに市区町村が毎年判定し、8月1日から翌年7月31日まで使う「負担割合証」として、7月中旬ごろに郵送されます(東京都北区の案内による)。

介護保険サービスの利用者負担は原則1割ですが、所得によって2割・3割になります。下の表で基準を確かめられます。

負担割合の判定基準(2026年7月時点)

負担割合 本人の合計所得金額 世帯の65歳以上の年金収入+その他合計所得金額(単身) 同(2人以上世帯)
1割 下の2割・3割に当てはまらない場合(合計所得が160万円未満、または右の合計額が基準に届かない場合)
2割 160万円以上 280万円以上 346万円以上
3割 220万円以上 340万円以上 463万円以上

※自己負担割合の判定は「合計所得金額」と「年金収入+その他合計所得の合計額」の両方を組み合わせて市区町村が判定します。合計所得が160万円以上でも、年金収入等との合算が単身280万円(2人以上世帯は346万円)未満の場合は1割になります(東京都北区の案内による)。

正確な判定は「介護保険負担割合証」または市区町村の窓口でご確認ください。

子が親の負担割合を知りたいときは、親の手元に届いている「介護保険負担割合証」を見るのが最短です。8月に新しいものに替わるので、古いものを見ないようにしてください。

窓口へ行くときや電話で問い合わせるときは、届いた負担割合証と介護保険被保険者証を手元に置いておくと話が進めやすくなります。そのほかの持ち物は自治体で違うため、先に電話で聞くと確実です。

2割になっても、1か月の利用者負担には上限があります。上限を超えた分は「高額介護サービス費」として後から支給されます(東京都江東区の案内による)。上限額は所得に応じた段階があり、詳しくは介護費用を安くする4つの制度で解説しています。

負担割合証は毎年発行されます。「昨年1割だったから今年も大丈夫」とはいえません。確定申告の内容や年金収入が変わると、次の8月から割合が変わることがあります。

水野そらの体験談

母の退院時、負担割合証を確認したら1割でほっとしました。でも翌年、確定申告の修正で2割に変わっていて驚きました。毎年更新されると知っていれば焦らなかったと思います。※個人の体験・感想であり、効果・成果を保証するものではありません。

区分支給限度額——使える上限を要介護度で確認する

要介護度別区分支給限度額と1割負担実額の早見表

介護保険では要介護度ごとに「1か月に使える上限額(区分支給限度額)」が決まっています。上限内なら1割(または2・3割)負担、上限を超えた分は全額自己負担です。

「介護保険で全部まかなえる」は誤解で、サービスが多ければ限度額を超えることも珍しくありません。要支援と要介護でどう区分が分かれるかは要支援と要介護の違いとは?分かれ目は2つ|8段階早わかり表で解説しています。

要介護度 区分支給限度額(月額・目安) 1割負担の実額
要支援1 約5万円 約5,000円
要支援2 約10.5万円 約10,500円
要介護1 約16.7万円 約16,700円
要介護2 約19.7万円 約19,700円
要介護3 約27万円 約27,000円
要介護4 約30.9万円 約30,900円
要介護5 約36.2万円 約36,200円

出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」(公式ページ)。金額は1単位=10円換算の概算(2024年度時点)。地域によって単位単価が異なります。

限度額を超えた場合の費用軽減制度として「高額介護サービス費」や「補足給付(特定入所者介護サービス費)」があります。詳しくは介護費用を安くする4つの制度をご覧ください。

ここまでの金額は、親の要介護度と負担割合が分かれば、自分で当てはめて確かめられます。

申請の流れ——子が代わりに動けるか?5ステップ概要

  1. 市区町村の窓口または地域包括支援センターに申請(本人・家族・代理人が可)
  2. 訪問調査——認定調査員が自宅や病院を訪問し心身の状態を確認
  3. 主治医の意見書——市区町村が主治医に依頼(申請者が手配不要な場合が多い)
  4. 審査・判定——コンピュータ判定+介護認定審査会の審査
  5. 認定通知——申請から原則30日以内に結果が届く

子が代わりに申請できます。申請は本人か親族が行い、地域包括支援センターなどが提出を代行することもできます(東京都江東区の案内による)。

厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」では、申請に介護保険被保険者証が必要とされています。

40〜64歳の方は、医療保険の資格が確認できるものも必要です(江東区の案内では資格確認書・資格情報のお知らせ・マイナポータルの資格情報画面のいずれか)。何を出すかは自治体の案内で確かめてください。子自身の身分証明書や委任状の扱いは自治体によって違うので、行く前に窓口へ電話で確かめると安心です。

申請の詳細手順は要介護認定の申請方法で解説しています。

認定の更新はいつから申請できる?どこへ出す?

認定には有効期間があり、厚生労働省の資料では新規の認定は原則6か月、更新の認定は原則12か月とされています。状態によって、市町村が新規で3〜12か月、更新で3〜48か月の範囲で決めることもあります。

更新の申請は、有効期間が終わる60日前から出せます。東京都江東区と神奈川県の案内にある書き方で、自治体によって案内が違うことがあるため、届いた通知か窓口で確かめてください。有効期間が過ぎるとサービスが使えなくなるため、認定通知に書かれた有効期間の終わりの日を、カレンダーに書いておくと安心です。

出す先は、市区町村の介護保険担当課のほか、地域包括支援センターやケアマネジャーが提出を代行できます(神奈川県の案内による)。江東区では、申請書が有効期間の終わりの約2か月前に郵送され、被保険者証を添え、窓口に行く人は本人確認書類も持って出します。40〜64歳の方は資格情報も要ります。郵送でも受け付けています(必要な書類は区の案内で確認)。

更新も新規申請と同じ認定の手続きが行われると案内されています(神奈川県)。訪問調査もあるものと考え、日程は担当の窓口やケアマネジャーに確かめてください。

不服がある場合は、認定通知を受け取った日から3ヶ月以内に都道府県の介護保険審査会へ審査請求(不服申立)ができます。「想定より軽い認定だった」と感じたら期限内に相談してください。

サービスの種類——在宅・施設・地域密着の3分類

介護保険サービスは大きく3つに分かれます。

  • 在宅サービス:訪問介護・通所介護(デイサービス)・短期入所(ショートステイ)など
  • 施設サービス:特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院など(介護療養型医療施設は2024年3月末で廃止され、介護医療院などへ移行しました)
  • 地域密着型サービス:小規模多機能型居宅介護・認知症対応型グループホームなど

在宅・施設の詳しい選び方は在宅介護サービスの種類と使い方、施設の費用比較は老人ホームの種類と費用をご覧ください。

よくある疑問(FAQ)

Q. 介護保険証(被保険者証)はいつ届く?
65歳の誕生日前後に市区町村から自動送付されます。紛失した場合は窓口で再発行できます。
Q. 負担割合の疑問で窓口へ行くとき、何を持っていく?
届いた負担割合証と介護保険被保険者証を手元に置くと話が進めやすくなります。そのほかの持ち物は自治体で違うため、先に電話で聞くと確実です。
Q. 認定の更新はいつから申請できる?
有効期間が終わる60日前から申請できると、江東区と神奈川県が案内しています。有効期間は認定通知で確かめられます。
Q. 認定を受けていなくてもサービスを使える?
介護保険サービスを使うには要介護・要支援の認定が必要です。認定前に緊急でサービスが必要な場合は、自費または市区町村の緊急サービスを確認してください。

要介護認定の申請方法は要介護認定の申請方法、在宅サービスの使い方は在宅介護サービスの種類と使い方、仕事と介護の両立に不安がある方は介護離職を防ぐ制度まとめもあわせてご覧ください。

まとめ

  • 介護保険は公費50%・保険料50%の公的制度。65歳以上(第1号)と40〜64歳(第2号)で利用条件が異なる
  • 自己負担割合は原則1割。所得によって2割・3割になり、負担割合証で毎年確認が必要
  • 区分支給限度額を超えた分は全額自己負担——「介護保険で全部まかなえる」は誤解
  • 申請は子が代理でできる。認定通知は原則30日以内、更新の申請は有効期間の60日前から(江東区・神奈川県の案内)、不服申立は3ヶ月以内

まず、手元の負担割合証で今の割合と有効期間を確かめてください。疑問があれば市区町村の介護保険窓口へ。更新に備えて、認定通知にある有効期間の終わりの日をカレンダーに控えておきましょう。

※本記事の情報は2026年7月時点のものです。制度の詳細・最新の金額は厚生労働省の公式ページでご確認ください。個人の状況によって異なる場合があります。

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この記事を書いた人

両親や義理の家族を見送った経験から「やさしい終活ガイド」を運営しています。特定の業者に偏らず、葬儀・お墓・相続の手続きなどの費用相場や流れを、公的な情報や一次情報をもとに中立にお伝えします。(相続・税・法律の個別のご相談は専門家へおつなぎします)

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