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この記事でわかること
- 訪問介護の時間別・1〜3割負担別の料金早見表
- 料金表より請求が高く見える「加算」の正体
- 限度額を超えたときに自費サービスへ橋渡しする考え方
この記事は、両親の在宅介護を経験した水野そらが、公的機関の一次情報をもとに編集しています。
まず結論
訪問介護の自己負担額は「単位数×地域単価×自己負担割合(1〜3割)」で決まります。目安として、生活援助を週2回(1割負担)利用すると月1,600円程度、身体介護を毎日利用すると月7,300円程度です(地域や利用内容で変わるため、正確な金額は事業所の重要事項説明書やケアマネジャーへの確認が必要です)。区分支給限度基準額を超えた分は全額自己負担(10割)になるため、頼みたい内容が保険内に収まるかを、ケアマネジャーに事前確認しておくと安心です。
「訪問介護をお願いしたいけれど、月にいくらかかるのか見当がつかない」——親の介護が始まったとき、私も同じところでつまずきました。ケアプランの説明書には単位数が並び、請求書は料金表の計算より高くなっていて戸惑ったこともあります。この記事では、訪問介護の費用のしくみを時間別の料金表と月額シミュレーションで整理し、費用を抑える公的な制度もあわせて紹介します。
訪問介護の料金表|時間別・自己負担割合別の目安

訪問介護の料金は、頼む内容によって次の3区分に分かれ、区分ごとに単位数が違うしくみです。
- 身体介護…入浴・排せつ・食事の介助など、本人の体に直接ふれて行う援助(通院の付き添い・外出の介助を含む)
- 生活援助…掃除・洗濯・調理・買い物代行など、本人の日常生活を支える家事援助(家族の分の家事は含まれません)
- 通院等乗降介助…訪問介護員が運転する車で通院先まで送迎し、乗り降りや受診の手続きを介助するサービス(「介護タクシー」とも呼ばれます)
訪問介護以外の在宅サービスも含めた全体像は在宅介護サービスの種類と使い方をご覧ください。自己負担額は、この区分ごとの「単位数」×お住まいの地域ごとの「地域単価」(1単位10円前後だが地域で異なる)×所得に応じた「自己負担割合」(原則1割、一定以上の所得がある方は2割・3割)のかけ算で決まります。地域単価や要介護度ごとの上限額(区分支給限度基準額)は、厚生労働省の介護サービス情報公表システムで確認できます(出典:厚生労働省)。基本サービス費の単位数は次のとおりです(2024年4月改定時点の目安。単位数は改定のたびに見直されるため、最新は厚生労働省の公表資料でご確認ください)。金額は1単位=10円で計算した目安で、実際の地域単価は10〜11円台まで幅があります。
| サービス内容 | 目安時間 | 単位数 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|---|---|
| 身体介護 | 20分未満 | 163単位 | 163円 | 326円 | 489円 |
| 身体介護 | 20分以上30分未満 | 244単位 | 244円 | 488円 | 732円 |
| 身体介護 | 30分以上1時間未満 | 387単位 | 387円 | 774円 | 1,161円 |
| 身体介護 | 1時間以上(以降30分ごとに+82単位) | 567単位 | 567円 | 1,134円 | 1,701円 |
| 生活援助 | 20分以上45分未満 | 179単位 | 179円 | 358円 | 537円 |
| 生活援助 | 45分以上 | 220単位 | 220円 | 440円 | 660円 |
| 通院等乗降介助 | 1回 | 97単位 | 97円 | 194円 | 291円 |
1単位10円で計算した目安のため、正確な単位数・地域単価は事業所の重要事項説明書やケアプランで確認してください。
週2回・週3回・毎日利用したときの月額シミュレーション

1か月を4.3週として、1割負担の月額目安を計算しました。
| 利用頻度 | 内容の目安 | 月あたり回数 | 1割負担の月額目安 |
|---|---|---|---|
| 週2回 | 生活援助20〜45分未満(179単位) | 約9回 | 約1,610円 |
| 週3回 | 身体介護30分〜1時間未満(387単位) | 約13回 | 約5,030円 |
| 毎日 | 身体介護20〜30分未満(244単位) | 約30回 | 約7,320円 |
区分支給限度基準額は「10割相当額」なので、比べるときは1割負担額を10倍します。毎日利用の10割相当額はおよそ73,200円で、後述する要介護1の限度額(167,650円)にはまだ余裕があります。
訪問介護で頼めること・頼めないこと
訪問介護は「本人の生活を支える援助」に限られるため、頼めない内容も少なくありません。
| 内容 | 頼めるか |
|---|---|
| 本人の食事・入浴・排せつの介助 | ○ |
| 本人の食事の調理・居室の掃除・洗濯 | ○ |
| 日用品・食料品の買い物代行 | ○ |
| 通院の付き添い・乗り降りの介助 | ○ |
| 庭の草むしり・ペットの世話 | × |
| 家族の分の食事・洗濯・掃除 | × |
| 大掃除・窓拭きなど日常的でない家事 | × |
| 金融機関の手続き代行、預金の引き出し | × |
頼めない内容や限度額超過分は、保険外の自費サービスを使うのも一つの方法です。たとえば「クラウドケア」は、介護保険の対象外になる家事・生活支援を単発から依頼できる自費サービスで、対応エリア内なら買い物代行や大掃除、ペットの世話も相談できます。料金の目安は、スポット依頼が1時間3,300円(税込)、週1回などの定期依頼なら1時間2,750円(税込)からで、交通費が880円(税込)別途かかります(2026年9月時点・公式サイト記載の情報)。クラウドケアは2026年10月1日から、定期依頼の最低利用時間が1時間から2時間に変更される予定です(検討時は最新の条件を公式サイトで確認してください)。
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫(変更の可能性があるため公式サイトでご確認ください)
区分支給限度基準額と高額介護サービス費|超えたらどうなる?
介護保険には、要介護度ごとに「1か月に使える単位数の上限(区分支給限度基準額)」があり、訪問介護だけでなく通所介護など他の在宅サービスと合算した単位数がこの上限に収まる必要があります。
| 要介護度 | 区分支給限度基準額(月額) |
|---|---|
| 要支援1 | 50,320円 |
| 要支援2 | 105,310円 |
| 要介護1 | 167,650円 |
| 要介護2 | 197,050円 |
| 要介護3 | 270,480円 |
| 要介護4 | 309,380円 |
| 要介護5 | 362,170円 |
(出典:厚生労働省「介護サービス情報公表システム」)この上限を超えた分は介護保険の対象外で、全額自己負担(10割)です。超えそうなときは、保険内でやりくりする方法をケアマネジャーに相談するか、超えた分だけ保険外の自費サービスに切り替える方法があります。
高額介護サービス費で払い戻しを受けられる場合がある
1か月の自己負担額(保険適用分)が一定額を超えたときは、申請により超えた分が払い戻される「高額介護サービス費」という制度があります。上限額は世帯の所得区分によって15,000円(個人)〜140,100円(世帯)まで幅があり、現役並みの所得がない一般的な世帯では44,400円(世帯)が目安です。詳細はお住まいの市区町村の窓口で確認してください。
医療費控除・生活保護・40〜64歳の方の注意点
- 生活援助中心型は単独では医療費控除の対象外。身体介護中心型も訪問看護等と組み合わせたケアプランの中でのみ対象になる場合があります。対象額は領収書で確認し、申告は税務署か税理士に相談してください(出典:国税庁)
- 生活保護受給者は介護扶助で自己負担がなくなるのが原則ですが個別判断のため、担当のケースワーカーに確認してください
- 40〜64歳の方(第2号被保険者)は特定疾病に該当する場合のみ利用可能。対象か不明なときは地域包括支援センターが窓口です
母のケアプランを見直したとき、明細に「処遇改善加算」という見慣れない項目があり、料金表の単位数だけで計算した金額と合わずに戸惑いました。ケアマネジャーに聞いてはじめて、基本のサービス費に上乗せされる加算だと分かりました。※個人の体験・感想であり、効果・成果を保証するものではありません。
料金表より請求が高く見える理由|加算のしくみ
料金表どおりの計算額と実際の請求額が合わないことがあります。多くの場合、原因は基本サービス費に上乗せされる「加算」です。
時間帯による加算
早朝(6〜8時)と夜間(18〜22時)の利用は、基本サービス費のおよそ25%分が加算されるのが一般的です。深夜(22〜6時)はおよそ50%分の加算になります(出典:厚生労働省の告示に基づく加算率)。
初回加算・処遇改善加算
初めて利用する事業所では、初回だけ一定額が加算されることがあります。介護職員等処遇改善加算は、事業所が算定している区分に応じて基本サービス費に一定割合が上乗せされる仕組みで、加算率は制度改定のたびに見直されます。正確な加算率は事業所ごとに異なるため、見積もり時点で重要事項説明書を確認しておくと請求額のずれに驚かずに済むはずです。
ケアマネジャーに相談する前のチェックリスト
「保険内でどこまで頼めるか」を整理してから相談すると、ケアプランの調整がスムーズです。次の4点を書き出してみてください。
- 頼みたい家事・介護を、曜日と時間帯ごとに書き出す
- 「本人のための援助」か「家族のための援助」かを仮に分けておく
- 見積もり・重要事項説明書を後で見比べられるよう手元に残す
- 家族で対応できる部分と、プロに任せたい部分を話し合っておく
まだケアマネジャーが決まっていない、または要介護認定の申請がまだという方は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターが最初の相談窓口です。
よくある質問
Q. 生活保護を受けていても訪問介護は利用できますか?
A. 介護扶助により自己負担がなくなるのが原則ですが、個別の状況により判断されるため、担当のケースワーカーに確認してください。
Q. 自己負担割合はどうやって決まりますか?
A. 原則1割ですが、一定以上の所得がある方は2割・3割になります。負担割合証で確認できます。
Q. 40〜64歳でも訪問介護を利用できますか?
A. 第2号被保険者は、特定疾病に該当する場合のみ利用できます。対象かどうか分からないときは、地域包括支援センターへ相談してください。
まとめ
- 訪問介護の費用は「単位数×地域単価×自己負担割合」で決まる
- 請求額が料金表より高く見えるときは、時間帯加算や処遇改善加算が原因のことが多い
- 区分支給限度基準額を超えた分は全額自己負担(10割)になる
- 自己負担が一定額を超えたら高額介護サービス費の払い戻しを申請できる場合がある
- 頼めない家事や限度額超過分は、自費サービスも選択肢のひとつ
まずは頼みたい内容を曜日・時間ごとに書き出し、ケアマネジャーに相談するところから始めましょう。
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫(変更の可能性があるため公式サイトでご確認ください)
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