デジタル終活のやること一覧|スマホ・SNS・サブスクの整理法

デジタル終活のやること一覧|スマホ・SNS・サブスクの整理法 終活の準備

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この記事でわかること

  • デジタル終活でやることの全体像
  • スマホのスペアキーの作り方
  • Apple・Googleの生前設定の手順

この記事は、両親の終活を経験した水野そらが、公的機関の一次情報をもとに編集しています。

まず結論

デジタル終活でまずやることは、契約中のサービスを棚卸し(持ち物リストづくり)し、家族には「残すものがある」ことと「消したいものがある」ことだけを伝えることです。パスワードは紙に書いて一部を隠すなど、家族が本当に困ったときだけ開けられる形で残すのが安全です。

「もし今、自分のスマホが止まったら、家族はどうするだろう」——親の終活をきっかけに、そう考えたことはないでしょうか。ネット銀行やサブスクの契約、SNSのDMや写真は、スマホの中にしかありません。この記事では、40代の私が実際に試した手順で、デジタル終活のやることを整理します。

放置すると家族が困る4つのトラブル

デジタル終活とは、スマホやパソコンの中のアカウント・データ・契約を生前に整理しておくことです。今はネット銀行もサブスクも画面の中にしかありません。

後回しにすると、家族は次の4つでつまずきます。①〜③は国民生活センターに寄せられた相談事例です。国民生活センターは2024年11月20日、「今から考えておきたい『デジタル終活』-スマホの中の“見えない契約”で遺された家族が困らないために-」を発表しました(出典:国民生活センター)。

  • 故人が利用していたネット銀行の手続きをしたくてもスマホが開けず、契約先の銀行が分からない
  • コード決済サービスの相続手続きが1カ月以上たっても終わらない
  • 故人が契約していたサブスクの請求を止めたいのに、IDとパスワードが分からず解約できない
  • 写真や連絡先を取り出せず、思い出も緊急連絡先も失われる

私自身も、親のスマホがロックされたままでサブスクの解約に手間取りました。40代・50代はスマホ中心なので、家族が困る量も多くなります。「何を契約しているか」「ロック解除の方法だけは分かる」——それだけでかなり防げると感じました。

この記事は生前に行うデジタル終活が対象です。終活全体の進め方は終活の始め方、ご家族が亡くなった後の手続きは死後の手続き一覧をご覧ください。

デジタル終活でやることステップ

デジタル終活でやること5ステップのフロー図

デジタル終活は、①棚卸し→②仕分け→③スマホのスペアキー作成→④Apple・Googleの生前設定→⑤家族への伝達、の5ステップで進めると迷いません。

①棚卸しリストを作る

デジタル資産の棚卸しチェックリスト

スマホのホーム画面とカード明細を見ながら、契約サービスを一覧にします。ネット銀行・証券、電子マネー、サブスク、SNS、クラウドストレージまで書き出します。紙でもメモでも構いません。保管のしかたは⑤で決めます。

実際にやってみると、ホーム画面のアプリだけでは足りません。カード明細を見返すと、見慣れない会社名の引き落としから契約を思い出せました。ホーム画面・カード明細・利用通知メールの3か所を見比べるのがコツです。

②「残す」「消す」を仕分ける

棚卸しが終わったら、「残す(家族に伝える)」と「消す(自分で消す、または削除方法だけ書き残す)」に仕分けます。すべて見せる必要はありません。

具体例 生前にやること
残す(資産・思い出) ネット銀行・証券口座、電子マネー、家族写真、家族への手紙 口座の存在とおおまかな保管場所を家族に伝える
消す(見られたくないもの) 個人的なSNSの下書きやDM、特定のアプリ、検索履歴、生成AIのチャット履歴 生前に自分で削除する、または削除の手順だけ書き残す

なお、借入やローンなどの負債は、家族の相続判断に直結する重要な情報です。「消す」の対象には含めず、資産と同じく必ず家族へ伝わる状態にしておいてください。

「見られたくないから全部消す」ではなく、先に軸を決めるとあとの作業が楽になります。

③スマホのスペアキーを作る

ロック解除方法だけは、家族が本当に困ったときに開ける形で残します。高槻市が案内している「スペアキー」の作り方が参考になります(出典:高槻市「今から始めよう!デジタル終活」)。パスワードを紙に書き、修正テープで一部を隠す方法です。スペアキーを残してどこにあるか伝えると、家族はスマホの中身をすべて開けられる状態になるため、②で見られたくないものを先に消してから③でスペアキーを作る、という順番が安全です。

水野そらの体験談

紙にロック解除のパスワードを書き、修正テープで数文字隠してみました。作業は3分ほど、封筒にしまうと10分程度でした。※個人の体験・感想であり、効果・成果を保証するものではありません。

④Apple・Googleの生前設定をする

iPhoneの「故人アカウント管理連絡先」は、指定した人が死後にApple IDへのアクセスをリクエストできる機能です(iOS 15.2以降・2ファクタ認証が前提)。設定アプリ→〔ユーザー名〕→サインインとセキュリティ→故人アカウント管理連絡先、の順で設定できます。写真やメモは対象になりますが、パスワードや支払い情報にはアクセスできません(出典:Apple公式サポート)。「全部見られる」わけではない点は誤解されがちです。

Googleの「アカウント無効化管理ツール」は、一定期間ログインがないと、指定した最大10人へ通知し選んだデータだけを共有する仕組みです。何も設定せず長期間(目安2年ほど)放置すると削除される可能性もあります(出典:Google公式ヘルプ)。

水野そらの体験談

Googleのアカウント無効化管理ツールは、待機期間の設定・通知相手の登録・共有データの選択という3つの画面を進めるだけで、10分もかかりませんでした。設定後は何もしなくてよい手軽さがありました。

⑤家族に「どこに何があるか」だけ伝える

棚卸しした内容とスペアキーの保管場所を家族に伝えます。パスワードは見せず、「どこに何があるか」が伝われば十分です。書き残し方はエンディングノートの書き方で紹介しています。

SNS・サブスク・生成AIチャットの整理法

SNS・サブスク・生成AIのチャット履歴は、整理の仕方がそれぞれ違います。種類ごとに方針を決めておきましょう。

SNSは「残す・消す・追悼アカウント」を決める

残す・削除する・追悼アカウントに切り替える、の3つから選びます。サービスによっては死後に家族が申請できる仕組みもありますが、対応はプラットフォームごとに異なり、いずれも規約に沿った手続きに時間がかかります。方針だけ生きているうちに伝えておけば、家族は判断に迷いません。

サブスクはカード・口座明細から洗い出す

サブスクは契約自体を忘れやすいものです。カードや口座の明細を数か月分さかのぼると、忘れていた契約が見つかることがあります。不要なものは解約しましょう。

生成AIのチャット履歴も忘れずに

ChatGPTなどとのやり取りは、新しいタイプのデジタル遺品です。悩みごとの履歴が「家族には見られたくない」と感じる人も少なくありません。生きているうちに自分で削除しておくのが確実です。

デジタル終活の注意点3つ

デジタル終活を進めるときは、次の3つに気をつけてください。

⚠️ パスワードは全部一箇所に書かない

すべてのパスワードを1枚にまとめると、流出したときにすべてのアカウントが危険にさらされます。重要なものほど、一部を隠す、複数の場所に分けるなどの工夫をしましょう。

保管場所も重要です。紙に書いた場合は、自宅の鍵付きの引き出しや金庫など、家族だけがたどり着ける場所を選びます。銀行の貸金庫は、名義人が亡くなると相続手続きが終わるまで開けられないのが一般的で、家族が一番必要とする初動のタイミングで使えない可能性があります。スペアキーの保管場所としては避けたほうが安全です。パスワード管理アプリを使う場合も、ログイン方法は家族に分かるようにしておきます。

一度やって終わりにせず、年に1回、決まったタイミングで見直す習慣をつけましょう。契約もパスワードも年々変わります。

自分で整理しきれない・家族に頼めないときは

見られたくないデータが多くて家族にも頼みづらい人は、専門サービスに任せる方法もあります。

たとえば「デジ・タクセル」は、契約時に330,000円(税込・一括)を支払う専門サービスです。アカウントや暗号資産、クラウド上のデータの棚卸しから、引き継ぎ先・処理方針の整理と文書化、不要なサービス・サブスクの整理・解約代行まで行います。月額費用や更新料はないとされていますが(内容によっては別途相談となる場合があります)、誰にでもすすめられる金額ではありません。「見られたくないデータが多く、家族にも頼めない」人には選択肢のひとつになります。

契約の仕組みは弁護士が監修しているとされていますが、これは契約スキームの監修であり、個別の相続トラブルを弁護士が直接サポートするという意味ではありません。ご本人が生前に申し込むことを想定したサービスです。またこのサービスは特定商取引法が定めるクーリング・オフ対象の7業種にはあたらず、法定のクーリング・オフの対象外です。契約前にサービス内容や費用を公式サイトでよく確認してください。

デジ・タクセル|デジタル終活サービスのご成約

※本記事はアフィリエイト広告を利用しています

よくある質問

Q. デジタル終活で気をつけることは何ですか?
A. パスワードを一か所にまとめて書かず、保管場所は家族だけが分かる形にし、年1回は見直すことです。

Q. スペアキーを作ったら、家族にスマホの中身を全部見られてしまいますか?
A. スペアキーを残してどこにあるか伝えると、家族はスマホの中身をすべて開けられる状態になります。だからこそ②の仕分けで見られたくないものを先に消してから、③でスペアキーを作るという順番が大切です。なお、借入などの負債や資産に関する情報は「消す」の対象ではなく、②で必ず家族に伝わる形にしておきます。

Q. デジタル終活のやり方は?
A. 棚卸し→残す/消すの仕分け→スマホのスペアキー作成→Apple・Googleの生前設定→家族への伝達、の順で進めると迷いません。

まとめ

  • デジタル終活は、生きているうちに契約・アカウント・データを整理しておくこと
  • 放置すると、ロック解除不能・気づかれない口座・サブスク課金継続などのトラブルにつながる
  • 棚卸し→仕分け→スペアキー作成→生前設定→家族への伝達、の順で進めると迷わない
  • パスワードは家族に見せず、どこに何があるかだけ伝えるのが安全
  • 自分で抱えきれないときは、専門サービスに任せる選択肢もある

まずは今日、ロック解除方法を紙に書いて修正テープで隠すところから始めてみてください。私の場合は3分ほどで終わりました(作業時間には個人差があります)。

終活・エンディングノートの書籍をKindleで探したい方はこちらもご覧ください。

この記事を書いた人

両親や義理の家族を見送った経験から「やさしい終活ガイド」を運営しています。特定の業者に偏らず、葬儀・お墓・相続の手続きなどの費用相場や流れを、公的な情報や一次情報をもとに中立にお伝えします。(相続・税・法律の個別のご相談は専門家へおつなぎします)

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