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この記事でわかること
- 永代供養が安くなる理由5つの仕分け方
- 総額を自分で計算する式
- 公営合葬墓の実額と申込条件
まず結論
永代供養が安くなる理由は、主に「合祀(ごうし。他の方の遺骨と同じ区画にまとめて埋葬する形)」「個別安置期間の短さ」「運営が公営」「立地・送骨(そうこつ。遺骨を郵送して納骨を任せる方法)対応」「供養の回数や範囲」の5つです。合祀・公営・立地は制度としては正当な安さですが、個別安置期間の短さや供養範囲の狭さは、あとから総額に効いてくることも。初期費用だけでなく、年間管理料や人数分を含めた総額で比べる方法があります。
「永代供養は安い」というパンフレットを見比べると、同じ言葉のはずなのに3万円台のものも150万円を超えるものもあります。何が違うのか、戸惑った経験はないでしょうか。私自身、両親のお墓を永代供養に移すとき、安いプランほど個別に安置される期間が短いことに気づき、総額で並べ直して比較しました。この記事では、安くなる理由を5つに仕分け、総額を自分で計算する方法を整理します。
永代供養の費用は、種類別の目安で合祀型5万〜30万円、集合型10万〜60万円、個別型30万〜150万円と幅があります(詳しい違いは永代供養とは?費用・種類・後悔しない選び方を参照)。3万円台に見えるものの多くは、送骨で合祀墓に納める形で、個別の安置期間がないか、あってもごく短い設定です。30万円前後になると、13回忌など一定期間の個別安置があり、その期間中は年間管理料がかかるプランも多く見られます。同じ「永代供養」でも、個別安置の有無と長さが価格差の大きな部分を占めます。お墓選びで重視した点として「金額」を挙げた人は43.9%にのぼりますが(複数回答。出典:鎌倉新書「第17回お墓の消費者全国実態調査」)、安さの中身までは意識されにくいようです。
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安くなる理由5つ|正当な安さと、あとで効いてくる安さ
永代供養が安くなる理由は、大きく5つに仕分けられます。合祀・公営・立地は制度として正当な安さである一方、個別安置期間の短さや供養範囲の狭さは、総額で見たときに効いてくることがあります。なお、この5つの分け方は本サイトで整理したもので、法令上の分類ではありません。

①合祀=区画を共有する
合祀は、他の方の遺骨と同じ区画にまとめて埋葬する形。墓石や区画を個人で持たないぶん費用を抑えられます。正当な安さですが、一度合祀すると遺骨は取り出せません。種類ごとの違いは前述の永代供養とは?費用・種類・後悔しない選び方で解説しています。
②個別に置く期間が短い
個別安置が1年・3年・13回忌までなど短く設定されているプランも、その分費用を抑えられます。正当な安さですが、期間が終わったあとどのような扱いになるか(合祀に移る、追加費用が発生する等)は契約前に確認したいところです。
③運営が公営(自治体運営・管理料なし例)
都道府県・市区町村が運営する公営の合葬墓は、自治体が運営しており使用料が低く抑えられている例があります。ただし多くは抽選制で、居住年数などの申込条件つき。実額は後述します。
④立地・送骨対応
郊外の施設や送骨対応の施設は費用を抑えやすくなります。お参りに行く実感とは引き換えになる面も。
⑤供養・サービスの範囲が絞られている
合同法要が年1回のみ、個別の読経は別料金――こうした形で範囲を絞り価格を抑えているプランも。何が初期費用に含まれるか、施設ごとの差に注意しましょう。
| 理由 | 安くなる仕組み | 正当なケース | 総額に効く点 |
|---|---|---|---|
| ①合祀 | 区画・墓標を共有する | 正当(ただし不可逆) | 合祀後は遺骨を取り出せない |
| ②個別安置期間が短い | 1年・3年・13回忌などで区切る | 正当 | 期間後の扱い(合祀・追加費用の有無) |
| ③運営が公営 | 自治体運営・管理料なし例あり | 正当(抽選・居住年数条件あり) | 対象者が限られる |
| ④立地・送骨対応 | 郊外・郵送納骨で来訪を前提としない | 正当 | お参りの機会が少なくなる |
| ⑤供養・サービスの範囲 | 合同法要年1回・個別読経は別料金など | 要確認 | 初期費用の外に出ている費目がないか |
3万円台「送骨」プランの仕組み(向く人・向かない人)
送骨は、遺骨を郵送で送り、粉骨・納骨まで施設側に任せる方法です。3万円台という価格には、粉骨費用や納骨袋が含まれ、最初から合祀にするか、短い期間(1年など)を置いて合祀へ移す条件になっているプランが多く見られますが、送料や梱包用の箱が別料金になる例もあります。現地に足を運ばないぶん費用は抑えられますが、実際にお参りに行く場が遠くなる(あるいは無くなる)点は要注意。内訳は施設ごとに差があるため、見積もりや案内で確かめてから決めましょう。
「安い」の総額を自分で計算する式
初期費用の数字だけで比べると、あとから見えていなかった費用が積み重なることも。総額は次の式で考えると整理しやすくなります。
初期費用(永代供養料+納骨料+刻字料)+年間管理料×年数+人数分+法要のお布施(墓じまいをともなう場合は+撤去費+離檀料)
初期費用に入っているもの・入っていないもの
永代供養料に、納骨料や墓誌への刻字料が含まれているかは施設ごとに違います。読経のお布施も、永代供養料とは別に必要になることがあるでしょう。厚生労働省の指針では、料金の規定を明確にして利用者に十分説明すること、やむを得ない事情がない限りさまざまな名目で料金を追加しないことが求められています。あわせて同指針は、現在の料金の形として「使用料と年ごとの管理料を組み合わせる型」と「永代供養料として一括で払い込む型」の2つがあると説明しています(出典:厚生労働省「墓地経営・管理の指針等について」)。お布施の仕分け方や表書きは永代供養のお布施相場|一度きりと毎回の費用を仕分け表で解説にまとめていますので、あわせてご確認ください。
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人数で掛け算になる
1人あたりの単価が安くても、夫婦2人分、家族3〜4人分とまとめれば総額は人数分の掛け算です。単価の安いプランでも、人数が多い家族ではまとまった金額になりがちなので要注意。
年払い管理料は「誰が・いつまで払うか」で総額が変わる
年払いの管理料があるプランは、契約者本人が亡くなったあと誰がいつまで払うのかで総額の見通しが変わります。一括納入型か、期限後は合祀墓へ移る仕組みかを確認しておくと安心です。
| 試算例 | 内訳(仮定) | 合計の目安 |
|---|---|---|
| A. 合祀・2体分 | 合祀5万円×2体+納骨料3万円×2体 | 16万円 |
| B. 個別13回忌・1体分 | 個別30万円+管理料1万円×12年 | 42万円(+期間後に合祀へ移る際の費用は施設により別途) |
あくまで計算の型を示すための仮の数字です。実際の金額は施設・地域・人数によって異なるため、最新の金額は契約先の施設で確認してください。

墓じまいをしてから移す人は撤去費が加わる
今あるお墓を閉じてから移す場合、永代供養料とは別に墓石の撤去費が加わります。撤去は石材店の工事なので、指定石材店がない墓地なら複数社の見積を比べる方法も一つ。ボタンから進むと、条件を入力して見積もりを取り寄せる案内になります。
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公営の合葬墓という選択肢(都立霊園の実額)
公営の合葬墓は、自治体が運営しているぶん使用料の面で選択肢になりえます。東京都の令和8年度都立霊園使用者募集(合葬埋蔵施設の使用料)は次のとおりです(出典:東京都「令和8年度都立霊園使用者の募集について」)。
- 一定期間後共同埋蔵:八柱霊園 131,000円/多磨霊園 61,000円
- 直接共同埋蔵:八柱霊園 53,000円/小平霊園 58,000円
- 樹林型:多磨霊園 95,000円/雑司ケ谷霊園 112,000円
いずれも遺骨1体あたりの金額で、管理料はかかりません。申込条件は都内3年以上居住など、令和8年度の募集は6月12日〜7月3日で既に終了していますが、例年6月中旬〜7月上旬ごろに年1回の抽選で募集されています(年度により異なるため、最新の時期は東京都の案内でご確認ください)。他の自治体にも公営の合葬墓はありますが、募集時期・条件・金額はさまざま。横浜市の市営墓地・納骨堂は原則毎年9月ごろが募集期間で(出典:横浜市「市営墓地・納骨堂の使用者募集」)、金額は窓口や募集要項でご確認ください。
安いプランで後悔しやすい3つの場面
安いプランを選んだあと、次のような場面で気持ちが揺れることがあるようです。
- 親族が「安すぎるのでは」と心配する
- 実際にお参りに行くと、思っていたよりお参りの実感が薄いと感じる
- 合祀してしまってから、「一部だけでも手元に残しておけばよかった」と思う
3つ目については、合祀する前に遺骨の一部を分骨し、手元供養として自宅で保管する方法もあります。分骨する際は、あとで納骨する場合に備えて分骨証明書の発行を頼んでおくと安心です(発行元は今のお墓の管理者、または未納骨なら火葬場)。ミニ骨壷など手元供養用の器も市販されているので、選択肢の一つとして知っておくとよいでしょう。
両親のお墓を永代供養に移した際、初期費用だけで比べていたときは分からなかった点がいくつもありました。年間管理料や人数分を含めた総額で並べ直すと、金額の印象はかなり変わります。個別期間の長さでここまで変わるとは、実際に見比べるまで気づいていませんでした。※個人の体験・感想であり、効果・成果を保証するものではありません。
よくある質問
Q. 安い永代供養は選ばないほうがいいですか?
A. 合祀・公営・立地による安さは正当な理由によるものです。総額に関わる部分を確認してから選べば、安さ自体を避ける必要はありません。
Q. 仲介サイトに出ている価格は、そのまま総額と考えていいですか?
A. 仲介窓口を通した際の一例であることが多く、実際の総額は施設ごとに異なります。契約前に施設へ直接確認するのが確実です。
まとめ
- 安くなる理由は主に5つ。合祀・公営・立地は正当な安さ、個別安置期間や供養範囲の狭さは総額に効いてくる
- 総額は「初期費用+年間管理料×年数+人数分+お布施」の式で確認できる
- 公営の合葬墓は使用料が低い例があるが、抽選や居住年数の条件がある
- 墓じまいをともなう場合は撤去費が別途かかる
安さの理由が分かれば、数字だけでなく総額で比べて選べます。契約前に窓口で聞いておきたい質問は永代供養のトラブル7例|契約前に窓口へ聞く10の質問にまとめています。
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