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この記事でわかること
- パンツ式・テープ式・パッドの違いと使い分けの目安
- サイズと吸収量の選び方、パッド併用で交換をラクにする工夫
- 親に紙パンツを勧めるときの声かけの工夫と、費用負担を軽くする制度
この記事は、両親の在宅介護を経験した水野そらが、公的機関の一次情報をもとに編集しています。
まず結論
| ご本人の状態 | 推奨タイプの目安 |
|---|---|
| 昼はご自身でトイレに行ける | パンツ式 |
| 昼は大丈夫だが夜だけ不安がある | パンツ式+夜用パッドの併用 |
| 寝て過ごす時間が長い・寝たきり | テープ式 |
サイズは、パンツ式ならへそ周り(ウエスト)を、テープ式ならヒップを測り、パッケージのサイズ表と照合して選ぶのが基本です。パッドを併用すると交換の手間と費用を抑えやすくなります。紙おむつ・紙パンツは介護保険の給付対象そのものではありませんが、自治体の助成事業や医療費控除で負担を軽くできる場合があります。個別の状態や適用可否は、ケアマネジャーや税務署にご確認ください。
親の排泄まわりの介護は、本人にとってもいちばん触れられたくないテーマかもしれません。私自身、終活にまつわる情報発信をする中で、「どの紙パンツを選べばいいのか分からない」「本人にどう切り出せばいいのか分からない」という声をよく耳にしてきました。この記事では、大人用紙パンツの種類と選び方、そして本人の尊厳を大切にした声かけの工夫を、お金の話も含めて整理します。なお、大型の福祉用具との使い分けは在宅介護の準備品チェックリストもあわせてご覧ください。
大人用紙パンツの種類とタイプ別の使い分けの目安
排泄用品は大きく分けて「パンツ式」「テープ式」「パッド」の3種類があります。それぞれ構造や向いている場面が異なるため、まずは違いと使い分けの目安を押さえておきましょう。

パンツ式
下着のように腰まわりから足を通してはくタイプです。ご自身でトイレに行ける方でも使いやすく、見た目や着け心地が通常の下着に近いことが特徴とされています。ご自身で歩いてトイレに行ける方や、リハビリでトイレ動作の維持を目指している方に向くとされています。
テープ式
横になった状態で、腰の両側をテープで留めて装着するタイプです。寝たまま交換できるため、体を起こすのが難しい方の介護に向くとされています。寝て過ごす時間が長い方や、体を起こす動作に負担がかかる方に向くとされています。
パッド
紙パンツや布製ショーツの内側に当てて使う吸収パッドです。単独では使わず、パンツ式やテープ式と組み合わせて使うのが基本です。
これはあくまで一般的な目安で、同じ方でも日中と夜間、体調の変化によって適したタイプが変わることもあります。迷ったときはケアマネジャーや訪問看護師に相談しながら選ぶことをおすすめします。
サイズと吸収量の選び方
サイズ選びで失敗しないためには、パンツ式は「ウエストサイズ」、テープ式は「ヒップサイズ」を目安にするのが基本とされています。小さすぎると漏れやすくなり、大きすぎると隙間ができて同じく漏れの原因になるため、パッケージ記載のサイズ表を確認してから購入するとよいでしょう。
吸収量も商品によって幅があり、各メーカーが「約〇回分」「〇cc吸収」といった目安を公表しています。ただし、これはあくまでメーカー公表の目安であり、体格や排泄量には個人差があります。最初から大容量パックでまとめ買いをするより、まずは少量パックで試し、本人の体に合うかどうかを確認してから継続的な購入を検討するのがおすすめです。
パッド併用で交換をラクに・費用を抑える工夫
パンツ式やテープ式を1枚ずつ交換する代わりに、パンツ本体は数時間〜1日単位で交換し、その内側に当てるパッドをこまめに交換するという使い方をしているご家庭もあります。パッドは単価が比較的安いため、パンツ本体の交換回数を減らせれば費用を抑えられる場合があります。パッドだけの交換なら介護する側の身体的な負担も軽くなりやすいとされています。ただしパンツと合わないパッドは隙間ができて漏れやすくなるため、同じメーカー・シリーズで組み合わせるのが安心です。
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親に紙パンツを勧めるときの声かけの工夫
選び方以上に悩ましいのが、本人への伝え方かもしれません。私自身、父の要介護度が進み日中も横になって過ごす時間が長くなったころ、「おむつ」という言葉を使うだけで表情が曇るのを感じ、切り出し方にずいぶん悩みました。そこで母と相談し、まずは父と一緒にドラッグストアの売り場でパッケージを選んでもらうことから始めたところ、少しずつ抵抗感が和らいでいったように感じています。ほかにも、終活の情報発信をする中で伺ってきた工夫を、いくつかご紹介します。
- 本人の前や、他の家族・来客がいる場で「おむつ」という言葉を使わない。「パンツ」「サポート下着」など、本人が受け入れやすい呼び方に置き換える家庭もあるようです。呼び方を変えることが目的ではなく、本人が「試してみよう」と思える形で伝えることが大切です。
- 「失敗が心配だから」ではなく、「外出やお出かけを気楽に楽しむための道具」として紹介する。
- 可能であれば、本人と一緒に売り場やカタログを見て、色や柄、はき心地を選んでもらう。自分で選んだという感覚が、抵抗感を和らげることがあるようです。
- 使ってもらえたときは「ありがとう」「助かった」と、介護する側の気持ちも伝える。指示や説得だけでなく、感謝の言葉を添えることを意識している方が多い印象です。
本人の性格や親子関係によって受け止め方はさまざまです。うまくいかないときは一人で抱え込まず、ケアマネジャーなど第三者の視点を借りるのも一つの方法です。
紙おむつ代の負担を軽くする制度
紙おむつ・紙パンツは、介護保険の福祉用具貸与・特定福祉用具販売のいずれの対象品目にも含まれておらず、介護保険の給付対象そのものではありません(出典:厚生労働省「福祉用具・住宅改修」)。この点は誤解されやすいため、まず正確に押さえておきたいポイントです。
ただし、介護保険の給付とは別に、多くの市区町村が独自に「高齢者紙おむつ支給・助成事業」を実施しています。現物を支給する形式や、購入費用の一部を助成券でまかなう形式など、内容は自治体によってさまざまで、要介護度や所得などの条件が設けられていることが一般的なようです。お住まいの自治体やケアマネジャーに、対象になるかどうかを確認してみることをおすすめします。
また、一定の条件を満たせば、紙おむつ代が医療費控除の対象になる制度もあります。国税庁の通達によると、傷病により概ね6ヶ月以上寝たきりの状態で、医師が治療上おむつの使用が必要と認めていることなどが要件とされ、原則として医師の「おむつ使用証明書」が必要とされています。ただし令和6年の見直しにより、2年目以降の申告に限り、要介護認定の主治医意見書の写しや市町村の確認書類での代替が認められる場合もあります(出典:国税庁 令和6年改正情報)。適用可否は個別の状況によりますので、税務署や税理士にご相談ください。
よくある質問
Q. 昼は自立していても、夜だけ心配な場合はどうすればいいですか?
A. 日中はパンツ式のまま、夜間だけ吸収量の多いパッドを重ねて使うご家庭が多いようです。まずは少量パックで試し、様子を見ながら調整するのがおすすめです。
あわせて、敷布団やマットレスを守る防水シーツ・介護用シーツを下に敷いておくと、万一の漏れでも寝具を汚さずに済みます。
Q. サイズが合っているかどうかは、どこで確認すればいいですか?
A. 装着後に腰まわりがきつすぎず、隙間もできていないかを目安にします。合わないと感じたら、無理に使い続けずワンサイズ変えてみてください。
Q. 自治体の助成と医療費控除は、両方使えますか?
A. 別の制度のため、それぞれの条件を満たせば重ねて利用できる場合があります。対象品目や要件は自治体・年度で異なるため、ケアマネジャーや税務署にご確認ください。
まとめ
紙パンツは本人の状態に合わせてタイプ・サイズを選び、費用面は自治体の助成事業や医療費控除も確認してみてください。迷ったときは、ケアマネジャーや地域包括支援センターへの相談がおすすめです。
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