家族葬の費用を安く抑えるコツ|削れる費用と注意点

お葬式・葬儀

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「家族葬なら安いと聞いたけど、実際いくらかかるの?」「100万円は出せない。でもみすぼらしくはしたくない」

家族葬の平均費用は約96万円(鎌倉新書・第7回お葬式に関する全国調査/2026年3月)。一般葬より抑えられますが、工夫なしでは思ったより高くなりがちです。

この記事では、削れる費用と削ってはいけない費用を整理したうえで、費用を安く抑える9つのコツを解説します。工夫次第では30〜50万円程度の差が生じることがあります(本記事の試算例参照)。

【この記事でわかること】

  • 家族葬の費用相場と内訳(鎌倉新書2026年調査)
  • 削れる費用・削ってはいけない費用の一覧表
  • 費用を安く抑える9つのコツ(削減額の目安付き)
  • 葬祭費・埋葬料など必ず申請したい給付金
  • 安さだけで選ぶと失敗する3つの落とし穴

家族葬の費用相場と内訳

鎌倉新書の「第7回お葬式に関する全国調査(2026年3月)」によると、家族葬の平均費用は約96万円です。一般葬(約122万円)と比べると抑えられますが、決して安い買い物ではありません。

※費用は地域・葬儀社・規模により大きく異なります。最新情報はご利用の葬儀社にご確認ください。

費用の内訳は大きく4つに分けられます。

項目 目安費用 内容
葬儀基本料金 30〜70万円 棺・祭壇・霊柩車・スタッフ人件費など
飲食費(通夜振る舞い・精進落とし) 5〜20万円 参列者の食事代
返礼品 3〜10万円 香典返しや会葬御礼品
お布施・戒名料 10〜50万円 僧侶へのお礼(宗派・寺院による)

このうち飲食費・返礼品・お布施は規模や判断次第で大きく変わります。逆に、基本料金の中の「棺」「霊柩車」「安置」は最低限必要なコストです。

【一覧表】削れる費用・削ってはいけない費用

節約の第一歩は「どこを削れるか」を正確に把握することです。

項目 削れる? ポイント
祭壇(生花・装飾) ○ 削れる シンプル祭壇で10〜30万円節約可
飲食費(通夜振る舞い) ○ 削れる 家族だけなら省略しても問題なし
返礼品 ○ 削れる 香典辞退とセットにすれば不要になる
霊柩車のグレード ○ 削れる バン型(洋型)は比較的費用が抑えられる場合が多い
遺影写真の加工 ○ 削れる スマホ写真を自前で整えれば別途費用不要
棺(基本) △ 条件付き 最低限の棺は必要。過剰グレードは不要
火葬料金(公営) △ 条件付き 公営斎場は安いが混雑・日程に制約あり
遺体の安置 × 削れない 墓地埋葬法により死亡後24時間は火葬できないため必須
死亡診断書の取得 × 削れない 各種手続きに必須
お布施(菩提寺あり) △ 要相談 菩提寺がある場合は省略前に必ず相談を。納骨の際に支障が出る場合があります
削れる費用と削れない費用の一覧表

家族葬の費用を安く抑える9つのコツ

①公営斎場(市区町村の葬祭場)を利用する【▲5〜15万円】

民営式場は施設使用料だけで15〜30万円かかることがありますが、市区町村が運営する公営斎場は同規模で5〜15万円程度と大幅に安い場合があります。混雑状況や空き日程の制約はありますが、費用を抑える効果は大きいです。希望エリアの公営斎場を葬儀社に確認してみましょう。

②一日葬・直葬も視野に入れる【▲20〜50万円】

家族葬(通夜+告別式の2日間)を一日葬(告別式のみ1日)に変えるだけで、飲食費・スタッフ費用・式場使用料が大幅に削減できます。直葬(火葬のみ)ならさらに安く、費用の目安は15〜30万円程度。「参列者が高齢で2日間の参列が難しい」「故人の希望でシンプルに」という場合にも合理的な選択肢です。

③祭壇をシンプルにする【▲10〜30万円】

豪華な生花祭壇は20〜40万円かかることがあります。シンプルな白木祭壇や小さな花飾りに変えるだけで10〜30万円の節約になります。家族だけで送る家族葬において、祭壇の格が故人への弔意に比例するわけではありません。「故人らしい祭壇かどうか」を基準に選びましょう。

④通夜振る舞い・精進落としを省略・縮小する【▲5〜20万円】

通夜振る舞い(通夜後の食事)と精進落とし(火葬後の会食)を省略、またはお弁当に変更するだけで大きく節約できます。家族だけの少人数なら、自宅での軽食に置き換えることも可能です。事前に参列する家族と相談して決めましょう。

⑤香典辞退と返礼品をセットで省略する【▲3〜10万円】

香典を辞退するぶん、香典返しも不要になります。返礼品の手配・発送コストがゼロになり、計算や手間も省けます。辞退の伝え方は事前の訃報連絡時に一文添えるだけです(家族葬の香典辞退の伝え方参照)。

⑥霊柩車はバン型(洋型)を選ぶ【▲2〜5万円】

龍が彫刻された宮型霊柩車と比べ、バン型(洋型)の霊柩車は費用が抑えられるケースがあります。近年は都市部を中心にバン型が主流になっており、選んでも失礼にはあたりません。事前に葬儀社へ確認してみましょう。

⑦事前に葬儀社に相談・資料請求して会員割引を使う【▲3〜5万円】

葬儀社の多くは、事前に資料請求・無料相談をした方向けに割引制度(会員価格・事前相談割引)を設けています。急いで決めた場合より、余裕があるときに相談しておくだけで数万円の差が生まれます。また、葬儀の場で慌てて決めると追加オプションを断りにくくなるため、事前比較が最大の節約策です。

⑧複数社から相見積もりを取る【▲10〜30万円】

同じ内容のプランでも、葬儀社によって20〜30万円の価格差が生じることは珍しくありません。2〜3社から見積もりを取り、内訳を比較しましょう。比較のポイントは「基本料金に含まれるもの」の確認です。安い基本料金でも追加費用が積み上がって高くなるケースがあります。

見積もり比較のチェック項目

  • 棺・安置・搬送・霊柩車は基本料金に含まれるか
  • ドライアイス費用・追加日数の料金はいくらか
  • 式場使用料・駐車場料金は別途かかるか
  • 飲食・返礼品の単価と最少注文数の縛りはあるか

⑨葬儀社のプランに含まれる移動手段を確認する【▲2〜5万円】

葬儀社によっては、マイクロバスや送迎車がオプション扱いになっているケースがあります。家族人数が少ない場合は不要なこともあるため、プランに含まれる車両・台数を事前に確認し、不要なものを外してもらえるか交渉してみましょう。

必ず申請したい補助金・給付金

葬儀費用の一部は、公的制度で補助されます。申請しなければもらえないため、忘れずに手続きしましょう。

制度名 金額目安 申請先 期限
葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療) 1〜7万円(自治体により異なる) 市区町村の国保担当窓口 葬祭日の翌日から2年以内
埋葬料(会社員の健康保険) 一律5万円 協会けんぽ/健康保険組合 死亡日の翌日から2年以内
葬祭扶助(生活保護世帯) 実費相当(上限あり) 福祉事務所(葬儀前に申請必須) 葬儀前に事前申請

葬祭費は自治体によって金額が大きく異なります(東京23区は7万円、地方は1〜3万円のところも)。自分の自治体の金額はお住まいの市区町村に確認してください。

※上記金額は2026年7月時点の情報です。最新の金額はお住まいの市区町村窓口でご確認ください。

【試算イメージ例】工夫するとどれくらい変わる?(あくまで概算)

標準的な家族葬と工夫した場合の費用イメージを比較してみます。

家族葬費用のビフォーアフター試算例
項目 標準プラン 節約プラン 差額
葬儀基本料金(式場込み) 60万円 45万円(公営斎場利用) ▲15万円
祭壇・生花 25万円 8万円(シンプル祭壇) ▲17万円
飲食費 12万円 3万円(お弁当に変更) ▲9万円
返礼品 5万円 0円(香典辞退とセット) ▲5万円
お布施 20万円 20万円(変更困難) ±0
合計 約122万円前後(目安) 約76万円前後(目安) ▲46万円程度

※上記はあくまで一般的な傾向をもとにした参考試算です。実際の費用は地域・葬儀社・規模により大きく異なります。必ず複数社の見積もりをご確認ください。

内訳の工夫次第で大きな差が生じることがあります。お布施は菩提寺との関係があるため変えにくいですが、それ以外の項目は工夫の余地があります。さらに葬祭費・埋葬料を差し引けば、実質負担をさらに抑えられる場合があります。

安さだけで選ぶと失敗する3つの落とし穴

①追加費用が積み上がって結局高くなる

「基本料金〇〇万円」と安く見せておき、ドライアイス・安置延長・移送費・マイクロバスなどを別途請求する業者が一部に存在します。契約前に「この価格に何が含まれているか」を必ず書面で確認してください。

実際、国民生活センターには2025年度に葬儀関連の相談が917件寄せられ、これは記録の残る2016年度以降で最多だったといいます。このうち527件(52.6%)が「高価格・料金」に関する相談、213件が見積もりに関する相談だったとのことです(出典:国民生活センター「依然として多い葬儀サービスの料金トラブル」)。

②急ぎすぎて後悔する選択をする

人が亡くなるとすぐに葬儀社を決めなければならないプレッシャーが生じます。その状態で安さだけを見て選ぶと、後から「もっと丁寧に見送りたかった」と後悔するケースがあります。事前に候補を絞っておくことが、冷静な判断のための最善策です。

③菩提寺(お墓のあるお寺)との関係を壊す

直葬や無宗教葬を選んだ場合、菩提寺の了承を得ないと後日の納骨を断られることがあります。費用を大幅に削りたい場合は、先に菩提寺に相談しておくことが必須です。菩提寺がない方にはこの問題は発生しません。

相見積もりの取り方と比較のポイント

費用を抑える最も効果的な方法は複数社の見積もりを比較することです。葬儀社を1社に絞る前に、以下の手順で動きましょう。

  1. 希望の形式・予算の上限を決める(家族葬・一日葬・直葬のどれか、予算の上限は〇万円まで)
  2. 2〜3社に資料請求または事前相談をする(急ぎでなければオンライン・電話でできる)
  3. 基本料金の「含まれるもの」を書き出して横比較する(棺・安置・搬送・霊柩車・式場が含まれているか)
  4. 追加費用の単価を確認する(ドライアイス1日ごとの費用、安置延長費など)

葬儀社紹介サービスを使うと手間が省けますが、紹介料が上乗せされているケースもあります。直接問い合わせできる窓口があるか確認しておきましょう。

▶ 家族葬の費用・葬儀社が気になる方へ

まとめ

家族葬の費用を安く抑えるポイントをまとめます。

  • 削れる費用(祭壇・飲食・返礼品・霊柩車グレード)と削れない費用(安置・棺・お布施)を区別する
  • 公営斎場の活用・一日葬への変更・相見積もりの3つが特に効果大
  • 葬祭費・埋葬料(最大7万円)は申請しなければもらえない
  • 安さだけで選ぶと追加費用・後悔・菩提寺トラブルのリスクがある

家族葬の参列者の決め方は家族葬の参列者はどこまで?親族の範囲と基準、家族葬の全体像は家族葬とは?費用相場・流れ・一般葬との違いもあわせてご覧ください。

費用の比較は今のうちに

家族葬の費用は葬儀社によって大きく異なります。

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この記事を書いた人

両親や義理の家族を見送った経験から「やさしい終活ガイド」を運営しています。特定の業者に偏らず、葬儀・お墓・相続の手続きなどの費用相場や流れを、公的な情報や一次情報をもとに中立にお伝えします。(相続・税・法律の個別のご相談は専門家へおつなぎします)

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